フォナック・ロジャーフォーカス IIの詳細と活用方法

フォナック ロジャーフォーカスⅡ 使い方

こんにちは!大阪の補聴器専門店リスニングラボのスガイです。今日は、子どもたちの聞こえをサポートする素晴らしい機器「フォナック・ロジャーフォーカス II」についてご紹介します。とくに聴知覚障害(APD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)をお持ちのお子さまにとって、学習環境でのきこえをサポートする強い味方となる製品です。

皆さんは、お子さまが教室で先生の声が聞きとりにくそうにしていたり、集中力が続かなかったりする様子を見たことはありませんか?実は、騒がしい環境での聞こえの問題は、お子さまの学習や発達に大きな影響を与えることがあるんです。そんな時に役立つのが、今回ご紹介するロジャーフォーカス IIです。

目次

ロジャーフォーカス IIとは

ロジャーフォーカスⅡ 用途

ロジャーフォーカス IIは、フォナック社が開発した、補聴器を必要としない子どもたちのための特別な受信機です。この製品は、教師や話し手の声を直接子どもの耳に届けることで、背景雑音や距離、反響の影響を軽減し、クリアな聞こえを実現します。

とくに以下のようなお子さまに効果的です。

  • 聴知覚障害(APD)
  • 自閉症スペクトラム障害(ASD)
  • 一側性難聴

私がこの製品を多くのお客様におすすめする理由は、ただ「きこえる」だけでなく、お子さまの学習環境や社会生活全体を改善する可能性を秘めているからなんです。実際に、技術を使わない場合とくらべて、しずかな環境でもさわがしい環境でも、言葉の理解度が大幅に向上することがフォナックの研究で証明されています。

ロジャーフォーカスⅡは成人の方にも使用いただけます。プライベート、お仕事での使用など多くの場面でご活用いただいています。

ロジャーフォーカス IIの特徴

ロジャーフォーカスⅡ 特徴

2つのモデル

ロジャーフォーカス IIには、充電式モデルと電池式モデル(ロジャーフォーカス II-312)の2種類があります。

充電式モデル(ロジャーフォーカス II)

  • 3時間フル充電で最大約20時間
  • カラーバリエーション:10色
  • 電池交換不要で便利

電池式モデル(ロジャーフォーカス II-312)

  • 312電池使用、最大約52時間
  • カラーバリエーション:2色
  • 電池交換が必要

どちらを選ぶかは、お子さまのライフスタイルや好みによっても変わってきますね。長時間の使用が多い場合は充電式が便利かもしれませんが、急に電池が切れた時のことを考えると、予備電池をすぐに交換できる電池式も安心です。

技術仕様

ロジャーフォーカス IIのおもな仕様をご紹介します。

  • 周波数:2.4 GHz
  • 防塵・防水性能:IP68
  • サイズ:電池タイプ/31.3 x 14.1 x 7.3 mm 充電タイプ/36.7 x 16.4 x 8.5mm
  • 重量:電池タイプ/2.18g 充電タイプ:3.71g

とくに注目したいのは、IP68の防塵・防水性能です。これは、お子さまの活発な生活スタイルにぴったりで、少々の水濡れや汗にも耐えられる堅牢性をそなえています。

使いやすさを追求した設計

ロジャーフォーカス IIは、お子さまが快適に使えるよう、さまざまな工夫が施されています。

  • 軽量設計:小さな耳でもフィット感が良く、違和感なく装用できます。
  • 音量調整機能:お子さまの好みや聞こえの状況に合わせて音量を調整でき、誤操作防止のためにロックすることも可能です。
  • 便利な充電式:電池交換が不要な充電式タイプはとても便利に使えます。

ロジャーフォーカス IIの効果

一側性難聴のお子さまへの効果

一側性難聴のお子さまは、片方の耳だけで聞こうとするため、とくに騒がしい環境では苦労することが多いです。ロジャーフォーカス IIを使用すると、技術を使わない場合と比較して、静かな環境でも騒がしい環境でも言葉の理解度が大幅に向上します。

実際にある研究では、ロジャー技術を使用した場合、使用しない場合と比べて言葉の認識が大幅に改善されたことが報告されています。

一側性難聴は、片耳に難聴があるので、日常生活全般で使用される場合には、クロス補聴器の活用が適していることがあります。使用される用途や場面によって、ロジャーフォーカスⅡかクロス補聴器、どちらが適しているかを選びましょう。

自閉症スペクトラム障害(ASD)のお子さまへの効果

ASDのお子さまは、とくに騒がしい環境での聴覚処理に困難をかかえることがあります。ロジャー技術を使用すると、教師の言葉に集中しやすくなり、同級生とのコミュニケーションや関係も改善されることが実証されています。

ある研究では、ASDのお子さまがロジャー技術を使用することで、聞き取り関連のストレスが軽減され、学校生活の質が向上したという結果が出ています。

聴知覚障害(APD)のお子さまへの効果

APDのお子さまは、聴力自体は正常でも、聞いた音を正確に処理することが難しい場合があります。とくに教室など騒々しい環境では、話されている内容に集中することが困難になります。

ロジャー技術などのリモートマイクロホンシステムを使用すると、遠く離れていても教師が言っていることに集中できるようになり、APDのお子さまの学習をサポートすることが実証されています。

ロジャーフォーカス IIの使い方

基本的な装着方法

ロジャーフォーカス IIの装着は簡単です。以下の手順でおこないます。

  1. 電源を入れる
  2. 本体を耳にかける
  3. イヤチップを耳あなにいれる

はじめて装着するさいは、違和感があるかもしれませんが、軽量設計なので、すぐになれることが多いです。

ロジャーとの連携

ロジャーフォーカス IIは、すべてのロジャーと互換性があります。おもなロジャーには以下のようなものがあります。

  • ロジャータッチスクリーンマイク:おもに教育現場での使用に最適
  • ロジャーオン:さまざまな場面で活用できるオールマイティなモデル
  • ロジャーセレクト:卓上での使用に特化しているモデル

ロジャーのペアリング方法は非常に簡単です。

  1. ロジャーフォーカス IIの電源をONにする
  2. マイクロホンの電源をONにする
  3. マイクロホンをロジャーフォーカス IIの30cm以内に近づける
  4. マイクロホンの接続ボタン(2つの円が重なったマーク)を押す
  5. 接続完了のお知らせ音が聞こえます

一度ペアリングすれば、再接続の必要なく、ペアリングされたマイクロホン間をシームレスに切り替えることができるのも便利な点です。

日常的な使用手順

学校などでの日常的な使用手順は以下の通りです。

朝の準備

  1. ロジャーの電源を入れる
  2. ロジャーフォーカス IIをお子さまの耳に装着する
  3. 教師はマイクロホンを首から下げるか、クリップで留めて使用

休憩時間

  1. 長い休憩:マイクロホンの電源をOFFにする
  2. 短い休憩:マイクロホンをミュートにする
  3. 授業再開時:ミュートを解除する

一日の終わり

  1. 電池式の場合は電池ドアを完全に開けて電源を切る、充電式の場合は充電する
  2. 汚れなどがあれば清掃する

活用シーン別のポイント

ロジャーフォーカスⅡ 使える場面

教室での活用

教室はさわがしく、先生の声が聞きとりにくい環境です。ロジャーフォーカス IIを活用することで、以下のようなメリットがあります。

  • 先生の声が直接耳に届くため、後ろの席でも聞きとりやすい
  • 周囲の雑音に邪魔されず、授業に集中できる
  • グループ活動でも、発言者の声を明瞭に聞きとれる

教室での活用では、先生にロジャーの使い方を理解してもらうことが大切です。とくに、話す時はマイクロホンに向かって話すこと、休憩時にはミュートにすることなどを伝えておくと良いでしょう。

家庭での活用

家庭でも、テレビを見る時や家族との会話などでロジャーフォーカス IIを活用できます。

  • テレビの音声をクリアに聞きとれる
  • 家族との会話がスムーズになる
  • オンライン授業の音声を明瞭に聞きとれる

家庭での活用では、家族全員がロジャーシステムの基本的な使い方を理解していると、より効果的に活用できます。

屋外活動での活用

スポーツや遠足などの屋外活動でも、ロジャーフォーカス IIは活躍します。

  • 広い場所での指示が聞きとりやすい
  • 遠足などでのガイドの説明を明瞭に聞ける
  • 防塵・防水性能(IP68)があるため、少々の雨や汗でも安心

屋外活動では、電池残量に注意し、長時間の活動の場合は予備の電池や充電器を持参すると安心です。

お手入れと保管方法

日常のお手入れ

ロジャーフォーカス IIを長く快適に使用するためには、日常的なお手入れが大切です。

  • 使用後はやわらかい布で拭いて汚れをとり除く
  • 汗や水分が付いた場合はすぐに拭きとる

とくに、お子さまが使用する場合は、定期的な清掃が必要です。耳垢や汚れがたまると、音質が低下したり、故障の原因になったりすることがあります。

保管方法

使用しない時の保管方法も重要です。

  • 専用のケースに入れて保管する
  • 高温多湿の場所や直射日光をさける
  • 電池式の場合は、長期間使用しない時は電池をとり出しておく

適切な保管方法を守ることで、製品の寿命をのばし、つねに最適な状態で使用できます。

よくある質問と回答

Q1: ロジャーフォーカス IIは何歳から使用できますか?

A1: 特に年齢制限はありませんが、おもに学齢期のお子さまからを対象に設計されています。小さなお子さまでも、00サイズのスリムチューブを使用することで装着可能です。

Q2: 電池の持続時間はどれくらいですか?

A2: 充電式モデルは、フル充電で最大約20時間の連続使用が可能です。電池式モデル(312タイプ)は、使用状況にもよりますが、一般的に約52時間使用できます。ただし、ストリーミングを多用する場合は電池の消費が早くなることがあります。

Q3: 学校の先生にどのように説明すれば良いですか?

A3: 学校の先生には、ロジャーフォーカス IIの基本的な機能と、使い方を説明することが大切です。また、お子さまの聞こえの状況や、ロジャーシステムがどのように学習をサポートするかを理解してもらうことも重要です。必要に応じて、学校での説明会や個別相談に同行することもできますので、お気軽にご相談ください。

Q4: 保証期間はどれくらいですか?

A4: ロジャーフォーカス IIの保証期間は2年間です。保証期間内であれば、製造上の欠陥による故障は無償で修理されます。ただし、あやまった使用方法による損傷や、通常の使用による消耗部品は保証対象外になる場合があります。

まとめ

フォナック・ロジャーフォーカス IIは、聴知覚障害(APD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、一側性難聴をお持ちのお子さまの聞こえをサポートするすぐれた製品です。教室での先生の声の聞きとりを改善し、さわがしい環境での集中力を高めることで、お子さまの学習や社会生活をサポートします。
軽量設計で装着感も良く、IP68の防塵・防水性能をそなえているため、活発なお子さまの日常生活にも安心してお使いいただけます。

教室、家庭、屋外活動などさまざまなシーンで活用できるのが大きな魅力です。とくに、さわがしい環境での言葉の理解度が大幅に向上することが研究で証明されており、お子さまの学習効果や社会性の向上に貢献します。

終わりに

当店リスニングラボでは、お子さまの聞こえの状況や生活環境にあわせて、最適なロジャーシステムの提案をしています。「うちの子に合うかな?」「学校でどう使えばいいの?」など、どんな小さな疑問でもお気軽にご相談ください。

お子さまの可能性を広げるサポートツールとして、フォナック・ロジャーフォーカス IIを検討されてみてはいかがでしょうか。認定補聴器専門店リスニングラボでは、2週間無料のレンタルも実施していますので、実際の効果を体感していただくことも可能です。お子さまの明るい未来のために、私たちスタッフが全力でサポートさせていただきます。

お子さまと一緒にご来店いただければ、実際に製品をためしていただくことも可能です。事前にご予約いただくとスムーズにご案内できますので、お電話またはウェブサイトからのご予約をおすすめします。

皆さまのご来店を心よりお待ちしております。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次