こんにちは!大阪補聴器リスニングラボ心斎橋店の補聴器技能者スガイです。
最近、お客様から「息子がイヤホンを一日中つけているんですが、大丈夫でしょうか?」というご相談をよくいただくんですね。実は私も40代になってから、音の聞こえ方について考えることが多くなったのですが、今の若い方たちの聞こえの健康について、とても心配になることがあります。
そうなんですね、実は世界保健機関(WHO)が発表した衝撃的なデータによると、世界で約11億人の若者(12~35歳)が難聴になる危険性があるというんです。
今日は、音響外傷によるイヤホン難聴について、40代の私が専門家として、そして一人の大人として、みなさんにお伝えしたいことをまとめました。

ねえ、最近耳のことが心配になってきたんだけど…。長時間イヤホンで音楽を聴いていると、聞こえが悪くなるって本当なの?なんか耳がキンとすることもあって😭

それは音響外傷によるイヤホン難聴の可能性があるね💡大きな音で音楽を聴き続けると、耳の奥にある有毛細胞が傷ついてしまうんだ。特に、騒がしい場所で音量を上げすぎるのは良くないよ!もし心配なら、まずは病院で検査して耳の状態をチェックするのが一番だよ。

やっぱりそうなんだ!じゃあ、これからはイヤホンの音量や使用時間も気をつけないといけないね💦 聞こえがこれ以上悪くなるのは絶対避けたいし、後悔したくないから、一度耳鼻科に行ってみようかな…。

その判断は正解だよ!難聴は早期発見・早期対応が本当に大事だからね👍 専門医がいる耳鼻咽喉科に行って、きちんと診てもらうのがおすすめ!きっと大丈夫だよ、まずは一歩踏み出そうね!
音響外傷って一体何?知っているようで知らない耳の話
音響外傷という言葉、聞いたことがありますか?簡単に説明すると、大きな音を聞くことで内耳にある「有毛細胞」という大切な細胞が傷ついてしまう難聴のことなんです。
有毛細胞って聞きなれない名前ですが、実はこれが音を脳に伝える重要な役割を果たしているんですね。髪の毛のような細かい毛がたくさんはえている細胞で、音の振動を電気信号に変換して脳に送る存在なんです。
昔は戦争中の爆発音や大砲の音で起こることが多かったのですが、最近では状況が大きく変わってきました。ロックコンサートやクラブでの大音量、そして何より日常的に使うイヤホンやヘッドホンが原因となることがふえているんです。
若者の音響外傷が急増中!その背景にあるもの

スマートフォンの普及が変えた音楽の聞き方
スマートフォンが普及して以来、音楽の聞き方が根本的に変わりましたよね。今は誰もがスマホで簡単に音楽を聞くことができます。
とくに問題なのは、電車の中や街中など、まわりがさわがしい場所でイヤホンを使うことが多いということです。騒音に負けないように、つい音量を上げてしまう。これが実は大きな問題なんですね。
ライブ文化の変化も影響
また、音楽ライブに行く若者も増えています。データによると、2015年には音楽ライブの開催数が5万6042回にもなり、5年前と比べて約7000回も増加しているんです。ライブに行く人も4486万人と、2000万人近く増えました。
最近の音響技術の発達で、より大きな音が出せるようになったことも影響しているのかもしれませんね。
心理的な要因も
実は、イヤホンを使う理由も変化しているんです。音楽を楽しむためだけでなく、「人と関わりたくない時に使う」という若者も多いそうです。マスクと同じように、周囲との距離を置くためのアイテムとして使われているんですね。
現代の若者特有のコミュニケーションの形なのかもしれません。
実際の症状と体験談〜気づいた時には手遅れ?

初期症状の特徴
イヤホン難聴の怖いところは、初期にはほとんど自覚症状がないことなんです。突然聞こえなくなるわけではなく、じわじわと、本当に少しずつ聞こえが悪くなっていくんですね。
よくある初期の症状としては、次のようなものがあるとのことです。
- 耳鳴りがする
- 耳が詰まった感じがする
- 高い音が聞き取りにくくなる
- 会話の声が聞き取りにくい
- テレビの音量を上げるようになる
症状の進行パターン
音響外傷による難聴は、約5年から15年の経過を経て聴覚障害を発症することが多いそうです。つまり、今問題なく聞こえていても、将来的に影響が出る可能性があるということなんですね。
これが本当に恐ろしいところで、今の若い方たちが40代、50代になった時に、深刻な聴覚障害をかかえる可能性があるということです。
音響外傷の仕組みを理解しよう
内耳の構造と働き
耳の仕組みを簡単に説明すると、外耳、中耳、内耳の3つの部分にわかれています。音は外耳から中耳を通って内耳に到達し、そこで有毛細胞によって電気信号に変換されます。
有毛細胞は非常に繊細で、一度傷ついてしまうと再生することがありません。これが音響外傷の治療が困難な理由なんですね。
音の大きさとリスク
WHOの基準によると、85デシベルの音(自動車の音程度)なら8時間までは安全ですが、100デシベル(ドライヤーの音程度)になると15分で危険なレベルになります。
イヤホンで音楽を聞く場合、とくに注意が必要なのは、通常なら空気中でよわまる音のエネルギーが、直接耳に伝わってしまうことです。これが内耳への負担を大きくしているんですね。
個人差と体調の影響
音響外傷のリスクには個人差があります。疲労や寝不足、アルコールを摂取した状態では、耳へのダメージが大きくなると言われています。40代になって実感するのですが、体調管理って本当に大切なんですよね。
効果的な予防法〜今日からできること
音量管理の基本
まず最も重要なのは音量管理です。私がお客様によくお話しするのは、「電車の車内アナウンスが聞こえないほど音量を上げるのは危険」ということです。
具体的には、静かな環境で適切な音量を設定して、それを基準にすることをおすすめします。周りがさわがしいからといって、どんどん音量を上げるのは本当に危険なんですね。
時間管理も重要
WHOは音楽プレーヤーの使用を1日1時間以内にすることを推奨しています。でも現実的には、通勤だけでも1時間以上かかる方も多いですよね。
そこで私がおすすめしているのは、1時間使用したら5分から10分は耳を休憩させることです。これだけでも、耳への負担は大きく軽減されます。
ノイズキャンセリング機能の活用
最近のイヤホンには、ノイズキャンセリング機能がついているものが多いですね。これは本当にすぐれた機能で、周囲の音を消してくれるので、小さな音量でも音楽を楽しめるんです。
私も実際に使ってみましたが、電車の中でも驚くほど静かに音楽を聞けます。少し値段は高くなりますが、長期的に考えると耳の健康への投資として価値があると思います。
体調管理の重要性
40代になってとくに感じるのが、体調管理の大切さです。疲れている時や体調が悪い時は、イヤホンの使用を控えることをおすすめします。
また、定期的な聴力チェックも大切ですね。当店でも聴力測定を行っていますので、気になることがあればいつでもご相談ください。
症状が出た時の対処法
早期発見の重要性
もし耳に異常を感じたら、できるだけ早く耳鼻科を受診することが重要です。音響外傷による難聴は、早期発見・早期治療が回復の鍵になります。
具体的には、次のような症状があったら要注意といわれています。
- 耳鳴りが続く
- 耳が詰まった感じが取れない
- 会話が聞き取りにくい
- 音が大きく響く(聴覚過敏)
- めまいがする
治療方法
音響外傷の治療は、主に突発性難聴に準じた治療がおこなわれるとのことです。ステロイド薬や循環改善薬などが使われるようですが、残念ながら完全に回復しないケースも多いのが現実です。
だからこそ、予防が本当に大切なんですね。
補聴器専門店でのサポート
当店では、聴力測定をおこなった後、必要に応じて耳鼻科への受診をおすすめしています。また、すでに聴力低下が起こっている場合は、補聴器による聴力補助も検討いたします。
最近の補聴器は非常に高性能で、若い方にも使いやすいデザインのものが多くあります。一人で悩まず、ぜひ一度ご相談いただければと思います。
40代から見た若者のきこえの健康
私が若い頃と比べて、今の若者の音楽との付き合い方は大きく変わっています。当時はカセットテープやCDで音楽を聞いていましたが、今はストリーミングで無限に音楽を楽しめる時代です。
便利になった反面、音楽を聞く時間も格段に長くなっているのが気になるところです。いかがでしょう、皆さんも心当たりがありませんか?
親世代としての心配
お客様とお話ししていると、親世代の方からの心配の声をよく聞きます。「子供がイヤホンをはずさない」「音漏れがすごい」といった相談が本当に多いんですね。
今からしっかりと対策を取ることで、将来の聴覚障害は防げるはずです。
職場での変化
最近、職場でも若い方の聞こえに関する問題が増えているという話を聞きます。会議で声が聞きとりにくい、電話の声が聞こえにくいといった相談が、20代、30代の方からもよせられているそうです。
これは本当に深刻な問題だと思います。仕事にも影響が出始めているということですからね。
最新の研究と対策技術
音響外傷の研究動向
最近の研究では、音響外傷のメカニズムが詳しくわかってきています。有毛細胞の損傷だけでなく、神経線維の損傷も関与していることがわかってきました。
また、個人差についても研究が進んでいて、遺伝的な要因や生活習慣の影響もあきらかになってきています。
新しい予防技術
最新のイヤホンには、音量制限機能や聴力保護機能が搭載されているものもふえています。また、スマートフォンのアプリでも、聴力をチェックできるものが出てきましたね。
私も実際に使ってみましたが、なかなか精度が高くておどろきました。こうした技術の進歩は本当に心強いですね。
まとめ〜大切な聞こえを守るために

音響外傷によるイヤホン難聴は、現代の若者にとって深刻な問題です。WHOの発表によると、11億人もの若者が難聴のリスクにさらされています。
でも、正しい知識と適切な対策があれば、予防することは十分可能です。音量管理、時間管理、定期的な休憩、そして体調管理。これらの基本的なことを守るだけで、リスクは大幅にへらせます。
私が40代になって実感するのは、健康はうしなってからでは遅いということです。聞こえも同じで、一度失った聴力を完全に回復させるのは困難なんですね。
だからこそ、今からしっかりと対策をとることが大切です。そうなんですね、予防にまさる治療はないということですね。
若い皆さんには、音楽を楽しみながらも、耳の健康を守っていただきたいと思います。何か心配なことがあれば、いつでも当店にご相談ください。一緒に大切な聞こえを守っていきましょう。