片耳難聴でも障害者手帳は出るのだろうか?聴覚障害の福祉制度について

福祉 片耳難聴

難聴は両耳共に起こる以外に片耳だけに起こる事もあります。(一側性難聴)

ある一定の聴力になると聴覚障害者に該当し障害者手帳が出ます。
ではどの程度の難聴だと障害者手帳が出るのか?片耳だけが難聴でも障害者手帳や補助が受けられるのか?
結論から言うと片耳だけの難聴では障害者手帳は出ません。聴覚障害で手帳が出るのはある条件が決まっています。
今回は障害者手帳の制度や補助金の仕組みや片耳の難聴に対して効果的な補聴器CROS(クロス)補聴器について紹介します。

補聴器 福祉法

主な難聴の種類

まず難聴の種類とは障害が起こった部位によって分けられます。

伝音性難聴

外耳や中耳の障害による難聴

感音性難聴

内耳、聴神経や脳の障害、高齢化による難聴

混合性難聴

伝音性難聴と感音性難聴の両方の原因を持つ難聴

難聴の種類について詳しくはコチラ

耳 構造

聞こえの程度について

聞こえによる聴力の程度について

軽度難聴(聴力レベル25dB以上40dB未満)

小さな声や騒音下での会話の聞き間違いや聞き取り困難を自覚する。会議などでの聞き取り改善目的では、補聴器の適応となることもある。

中等度難聴(聴力レベル40dB以上70dB未満)

普通の大きさの声の会話の聞き間違いや聞き取り困難を自覚する。補聴器の良い適応となる。

高度難聴(聴力レベル 70dB以上90dB未満)

非常に大きい声か補聴器を用いないと会話が聞こえない。聞こえても聞き取りには限界がある。両耳の聴力レベルがそれぞれ平均70db以上の場合には、判定医の診療により障害者認定を受けられる場合もある。

重度難聴(聴力レベル 90dB以上)

補聴器でも聞き取れないことが多い。人工内耳の装用が考慮される。

難聴 聞こえ方

オージオグラムの見方

聴力検査 オージオメーター

これは右耳の聴力測定結果の例です。縦に並んる数字(横軸)が音の大きさ、dB(デシベル)と呼ばれます。

下にある横に並んだ数字(縦軸)が周波数、Hz(ヘルツ)です。

dBは下に行くほど大きい音になります。Hzは音の種類です。

上のグラフの場合は右耳の気導聴力のグラフになります。

聴力レベルの計算方法は500Hzと1000Hz×2と2000Hzの聴力を足して4で割り算をして計算されます。これを4分法といいます。

この場合は35+40×2+50÷4ですので平均聴力41.25dBになり軽中度の難聴になります。

福祉法における聴覚障害者の等級について

では障害者手帳が交付されるのはどの様な聴力の方でしょうか?

日本では平均聴力レベルが70dB以上から障害者手帳の交付がされます。
しかし、国連の世界保健機構(WHO)では41dBから補聴器の装用が推奨されるとあります。
聴覚障害のみの場合、最も重度だと障害者程度等級は2級までになり、聾啞(ろうあ)者は言語障害が加わると1級に認定される場合があります。

障害者程度、等級判定基準について

2級 両耳の聴力レベルがそれぞれ100dB以上のもの(両耳全ろう)
3級 両耳の聴力レベルが90dB以上のもの(耳介に接しなければ大声語を理解し得ないもの)
4級 1.両耳の聴力レベルが80dB以上のもの(耳介に接しなければ話声語を理解し得ないもの)
   2.両耳による普通話声の最良の語音明瞭度が50%以下のもの
6級 1.両耳の聴力レベルが70dB以上のもの(40cm以上の距離で発声された会話語を理解し得ないもの)
   2.一側耳の聴力レベルが90dB以上、他側耳の聴力レベルが50dB以上のもの

(注)
1)同一の等級について二つの重複する障害がある場合は、1級上の級とする。ただし、二つの重複する障害が特に本表中に指定されているものは、該当等級とする。
2)異なる等級について二つ以上の重複する障害がある場合については障害の程度を勘案して、当該等級より上の級とすることができる。
(身体障害者福祉法施行規則別表第5号「身体障害者障害程度等級表」より)

以上の内容が障害者手帳交付の条件になります。

難聴による障がい者手帳の補助金制度はコチラ

補聴器 障害者手帳 福祉

片耳だけが難聴では手帳は出ないの?

難聴度が手帳の等級条件に該当すれば障害者手帳が交付され補助金が出て補聴器が支給されます。
しかし、片耳は健聴でもう片耳が難聴の場合は障害者手帳の交付はされません。
難しい問題なのですが片耳だけが難聴の場合は手帳の申請は通らないんです。
しかし、ある条件があれば片耳の難聴でも手帳が出ます。
その条件は上で紹介した障害者程度等級の6級の所にあります。
一側耳の聴力レベルが90dB以上、他側耳の聴力レベルが50dB以上のものとあります。
片耳が90dB以上で、他側耳が健聴ではなく50dB以上の聴力レベルであれば手帳6級に該当します。

片耳難聴 障がい者手帳 基準

注意してほしいのが片耳が健聴ではなく50dB以上の聴力であれば手帳が出るという事です。

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片耳の難聴では様々な悩みが出てきます

片耳が難聴になるという事は片耳が健聴であっても大きく聞こえに影響してきます。
片耳の難聴について見た目にはわかりません。
特に一般的な難聴に比べると片耳だけ聞こえない難聴は一見は普通の健常者と変わりません。
静かな場所や1対1の会話は普通にコミニケーションが取れたとしても、騒がしい場所や集団での会話や色んな方向から話しかけられると、
聞き取れなかったり、音の方向感がわからなくなるのでとてもストレスを感じます。

  1. 片耳が聞こえない事で音の方向感がわからなくなる。
  2. 全ての音が片耳から入るので音を聞き分ける事が困難。
  3. 一般の人に比べ聞き返しが多くなる。
  4. 騒がしい場所や会議、集団での会話が聞き取れない。
  5. 聞き返しが多くなり相手に嫌な印象を与える。
  6. 仕事上でのミスが多くなる。
  7. 集中して話を聞くので精神的に疲れやすくなる。
  8. ストレスの原因になる。

片耳が聞こえない ストレス

片耳だけが難聴の場合どの様に対応すればいいのか?

片耳だけの難聴になり聴力が戻らない場合どうすればいいのか?

ただ補聴器をするだけでは聴力を補えない事があります。
何も知らずに補聴器を選んでしまうと失敗してしまいます。
失敗するというのはつけても効果が無い補聴器を購入してしまうという事です。

補聴器をしても効果が無いというのはどういった場合か?

耳あな型 補聴器

聴力の低下が大きすぎて補えない場合

余りにも聴力が低下している場合は補聴器でも補えない。

音を理解できる耳ではないために効果が期待できない場合

音声の理解度が低下して音が理解できない場合。
補聴器をするにあたり重要なのは聞こえた音をしっかり理解できるかの理解度の部分があります。
聴力検査、語音弁別能検査で調べることができる。

聴力が特殊で補聴器を合わせるのが難しい場合

極端な聴力の低下がある場合は補聴器で補うのが難しい。

片耳難聴を補助するクロス補聴システムについて

おたふく風邪(ムンプス)、突発性難聴、生まれつき片耳が聞こえない(先天性難聴・感音性難聴)
などが片耳の難聴になる主な原因です。
片耳が難聴の場合、通常の補聴器では対応できない事があります。
そこで効果的なのがクロス補聴器です。

大阪補聴器リスニングラボではスイスの補聴器メーカーPHONAK(フォナック)のクロス補聴器をおすすめしています。

聞こえない側の耳を聞こえている方の耳に音を送信して、片耳で両耳の音を聞きとる補聴器です。両耳に補聴器をしないといけません。聞こえない方の耳にクロス(送信機)を着けて、聞こえている側の耳に補聴器(受信機)を着けます。
聞こえていない側の音を聞こえている側に瞬時に音を送信し片耳で両方の音を聞きとる、聞き分ける、という仕組みになっています。

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まとめ

大阪補聴器リスニングラボ おすすめ 片耳難聴

片耳の難聴では障害者手帳の交付はされないです。
ただし、片耳が50dBで他側耳が90dBの聴力の場合は手帳が交付されます。
手帳が交付されるのには条件がありその条件に該当しないと交付はされません。
片耳難聴で手帳交付がない為に困っている方も沢山いらっしゃいます。
健聴の方に知っておいてもらいたいのは片耳難聴の人は健康な人が思っているより聞こえに困っているという事。
周りの方の理解もとても重要です。片耳難聴でお困りの方は一度クロス補聴器を試してみて下さい。
大阪補聴器リスニングラボではクロス補聴器のモニターキャンペーンなど片耳難聴の方に対する取り組みもおこなっています。

片耳難聴に効果的なクロス補聴器であなたの聞こえをサポートいたします!

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