補聴器専門店でクロス補聴器の相談から購入まで流れを解説

こんにちは！大阪の補聴器専門店リスニングラボのスガイです。今回は、片耳難聴でお悩みの方に特におすすめの「クロス補聴器」について、専門店での相談から購入までの流れを詳しく解説していきます。クロス補聴器は通常の補聴器とは少し違った仕組みで、片耳の聞こえをサポートする特別な補聴システムなんです。これから補聴器の購入を検討されている方の参考になれば嬉しいです！

大阪の補聴器専門店リスニングラボ心斎橋店は、認定補聴器技能者の在籍する認定補聴器専門店です。補聴器の販売・修理・調整・試聴・レンタルをおこなっています。【クロス補聴器】のご相談は、お気軽に認定補聴器技能者スタッフまでお問い合わせください。

クロス補聴器とは？基本的な仕組みと特徴

クロス補聴器とは、片方の耳が聞こえづらい方のための特殊な補聴システムです。クロス補聴器は聞こえない耳側の音を聞こえる耳に届ける仕組みになっています。

仕組みはこんな感じです

• 難聴がある耳にクロス補聴器（送信機）を装着
• 聞こえがいい耳に通常の補聴器（受信機）を装着
• クロス補聴器が音を拾い、補聴器に音を送信する
• 結果として360°全方向の音が聞こえるようになる

普通の補聴器は「入ってきた音を大きくする」のに対して、クロス補聴器は「音を別の補聴器に転送する」という点が大きな違いです。この仕組みによって、今まで聞こえなかった側からの音も情報として得ることができるようになるんです！

片耳難聴の方は、聞こえない側から話しかけられたときに気づかなかったり、会話の場所によって聞こえにくかったりといった経験をお持ちかと思います。クロス補聴器はそうした日常生活のお悩みを解決する強い味方になります。

補聴器専門店での相談から購入までの流れ

それでは、実際に補聴器専門店に来店してから購入までの流れを順番に見ていきましょう。専門店では次のような流れでクロス補聴器の提案から購入までをサポートします。

カウンセリング（初回相談）

まず最初に行うのが、スタッフとのカウンセリングです。どんなシーンで聞こえにくいか、日常生活でどのような困りごとがあるかをお聞きします。

• どちらの耳がどの程度聞こえにくいのか
• どんな場面で特に困っているのか（会議、外食、家族との会話など）
• 以前に補聴器を使った経験はあるか
• 生活環境や仕事環境について

こうした情報をもとに、お客様の聞こえの状況を把握していきます。この段階でクロス補聴器が適しているかどうかの初期判断もできますので、悩みや困りごとはできるだけくわしくお話しいただくとよいでしょう。

聴力測定

カウンセリングの後は、実際の聴力状態を正確に把握するために、聴力測定を行います。この検査では両耳の聴力レベルや音の聞こえ方を詳しく確認します。

専門的な測定機器を使って、どの程度の大きさの音がどの周波数で聞こえるかを測定します。片耳難聴の方の場合は、聞こえる側と聞こえない側の差も重要なポイントになります。

測定結果をもとに、クロス補聴器が適しているかの判断や、どのタイプの機種が最適かを専門スタッフが判断していきます。

試聴用クロス補聴器の選定

聴力測定の結果をもとに、お客様に合った試聴用のクロス補聴器を選定します。クロス補聴器には様々なメーカーや機種があり、それぞれ特徴がことなります。

あなたの聴力状態や生活環境、予算などを考慮して、最適な組み合わせを提案させていただきます。クロス補聴器は、聞こえない側に装着する「送信機」と聞こえる側に装着する「受信機（通常の補聴器）」のセットになりますので、両方の機種選定が必要です。

調整（フィッティング）

選定したクロス補聴器を実際に装着していただき、調整（フィッティング）をおこないます。フィッティングは補聴器を使用する上で非常に重要なステップです。

フィッティングとは？

フィッティングは補聴器の調整のことをさし、クロス補聴器は必ず音の調整をおこなってから装用します。調整をしなければ自分の聴力に適した状態にはならないため、かならず専門のスタッフに依頼しましょう。

調整はワイヤレス通信で何度でも可能で、聴力が変動した場合や音の大きさを変更したい場合にもおこなえます。この段階で、音量や音質、音の伝わり方などを細かく調整し、できるだけ自然な聞こえを実現していきます。

専門スタッフによる細かな調整を重ねることで、最適な音環境を作り出していきます。生活環境や使用目的に合わせた設定が、快適な装用感につながります。

試聴期間

フィッティングが終わったら、実際の生活環境での使用感を確認するため、1週間から1ヶ月程度の試聴期間を設けます。補聴器専門店では、補聴器の貸出試聴サービスを実施しているお店も多いです。

試聴期間中は以下のようなことを確認しましょう。

• さまざまな場面での聞こえ具合（自宅、外出先、騒がしい場所など）
• 会話が聞き取りやすくなったか
• 装着感や使い勝手はどうか
• 電池の持ちはどうか

試聴期間中に気になる点があれば、随時調整を行いますので、遠慮なくスタッフにお伝えください。この期間に細かな調整を重ねることで、より快適なクロス補聴器の使用感を実現できます。

購入決定と最終調整

試聴期間を経て、クロス補聴器の効果を実感していただけたら、購入を決定します。購入時には最終的な調整を行い、お客様の使用環境に最適な状態に仕上げます。

購入後もフィッティングは定期的に行えますので、聞こえ方に変化があったり、調整が必要と感じたりした場合は、いつでも補聴器専門店にご相談ください。

クロス補聴器の種類と特徴

近年クロス補聴器は取り扱いメーカーも増えてきているんです。以前は耳あな型もありましたが、今では各メーカー耳かけ型のみとなっています。

耳かけ型クロス補聴器の特徴

特徴

• 耳にかけて使用するタイプです
• 電池式と充電式で選べる
• カラーバリエーション豊富
• 防水機能や便利な機能を搭載した製品が多い

耳かけ型は補聴器の種類でも一番つけられている方が多い種類です。機能性にすぐれ、扱いも比較的しやすくなっています。電池式と充電式で選ぶことができ、最近では便利な充電式の方が増えてきています。

クロス補聴器の選び方

クロス補聴器を選ぶ際のポイントをいくつかご紹介します。

クロス補聴器を比較する

補聴器専門店では、実際に複数の機種を試聴できることが多いです。クロス補聴器は基本的に「送信機」と「受信機」の組み合わせですが、受信機（補聴器）の性能によって聞こえの質が大きく変わってきます。

「コトバの聞き取りやすさや音質の良さは、クロス補聴器側ではなく補聴器側の性能で決まる」という点は非常に重要です。実際に比べることで、自分に最適な組み合わせを見つけることができます。

様々なメーカーの製品を比較すると、音質や機能面での違いがよくわかります。はじめてクロス補聴器をお使いになる方は、試聴期間をしっかり設けることがおすすめ。

保証期間やアフターサービスを確認する

クロス補聴器は精密機器ですので、購入後のサポートも重要です。破損や故障による修理、定期メンテナンスには費用がかかることもあります。事前に保証期間やアフターサービスの内容を確認しておきましょう。

認定補聴器専門店や認定補聴器技能者がいるお店であれば、専門的なアフターサポートが受けられますので安心です。フィッティングがうまくできていなければ聞こえも満足できないため、補聴器の知識や経験が高い認定補聴器技能者に依頼するのが安心です。

使用環境に合わせた選択

クロス補聴器を使用する主な環境によっても、最適な機種は変わってきます。

• 静かな場所のみで使う場合：スタンダードな補聴器で対応可能
• さまざまな場所で使う場合：スペックの高い補聴器が必要

日常生活でどのような環境で使用することが多いかを考慮して選びましょう。

クロス補聴器のメリットとデメリット

クロス補聴器を検討される際には、メリットとデメリットを理解しておくことも大切です。

メリット

聞こえない側からの音も聞こえるようになる

• 聞こえない側から話しかけられても反応できる
• 音の死角がなくなり、周囲の状況を把握しやすくなる

会話がスムーズになる

• 会話の際の立ち位置や座る位置を気にしなくて良くなる
• 複数の人との会話がしやすくなる

聞き返しや聞き逃しが減少

• 聞き返す回数が減り、コミュニケーションがスムーズに
• 周囲の音情報も把握できるようになる

デメリット

方向感がわかりにくい

• 全ての音が聞こえる耳側から聞こえるため、音の方向感がつかみにくい

費用面の負担

• クロス補聴器と通常の補聴器1台ずつが必要となるため、費用が高くなる
• クロス補聴器は11万円～16万円台、通常の補聴器は約20万円～60万円以上と幅広い

電池の消費が早い

• 2台の機器を使用するため、電池の消費が早くなる

効果には限界がある

• 騒がしい場所や距離が離れた相手の会話は聞き取りにくい場合がある
• 耳かけ型の場合、メガネやマスクと干渉することがある

アフターサポートの重要性

クロス補聴器は購入して終わりではなく、その後のサポートも非常に重要です。

定期的なフィッティング

聴力は時間の経過とともに変化することがあります。また、生活環境の変化によっても最適な設定は変わってきます。フィッティングはワイヤレス通信で何度でも可能ですので、定期的に調整を受けることをおすすめします。

フィッティングがうまくできていなければ聞こえも満足できないため、専門知識を持った認定補聴器技能者による調整が大切です。

メンテナンスについて

クロス補聴器は精密機器ですので、定期的なメンテナンスも重要です。特に以下のような点に注意しましょう。

• 定期的な清掃
• 電池交換（充電式の場合は充電管理）
• 部品の摩耗や劣化のチェック

補聴器専門店では、定期的なメンテナンスサービスを提供していることが多いので、積極的に利用するとよいでしょう。

まとめ

クロス補聴器は片耳難聴の方にとって、聞こえない側からの音を聞こえるようにする素晴らしいソリューションです。補聴器専門店での相談から購入までの流れを知っておくことで、スムーズに最適なクロス補聴器を見つけることができます。

主なポイント

• クロス補聴器は聞こえない側の音を聞こえる側に転送するシステム
• 専門店では、カウンセリング→聴力測定→機種選定→フィッティング→試聴→購入という流れ
• 耳かけ型と耳あな型があり、それぞれメリット・デメリットがある
• 実際に試聴して比較することが重要
• 定期的なフィッティングやアフターサポートも大切
• 条件によっては補助金制度も利用可能

クロス補聴器の導入をお考えの際は、ぜひ認定補聴器専門店で専門家に相談してみてください。あなたの生活環境や聴力状態に合わせた最適なクロス補聴器を提案してもらえることで、より快適な聞こえの世界が広がります。

私たちリスニングラボではお客様一人ひとりに寄りそったサポートを心がけていますので、クロス補聴器についてのご質問やご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。