こんにちは、大阪補聴器専門店リスニングラボのスガイです。今回は、シグニア補聴器の故障と修理・調整についてお話しさせていただきます。
シグニア補聴器は高品質で信頼性の高い製品ですが、日々の使用や環境によっては故障することもあります。ここでは、シグニア補聴器をお使いの方や、これから購入を検討されている方に向けて、主な故障の原因や修理・調整の方法について詳しく解説していきます。
シグニア補聴器のおもな故障原因
シグニア補聴器は高性能な精密機器ですが、さまざまな要因で故障することがあります。ここでは、よくある故障の原因についてご説明します。
水濡れによる故障
シグニア補聴器は防水性能が向上していますが、完全防水ではありません。水濡れは故障の大きな原因の一つです。
雨や汗、入浴時の水滴など、さまざまな場面で水濡れのリスクがあります。とくに梅雨時期や夏場は注意が必要です。また、入浴前にはかならず補聴器をはずし、安全な場所に保管しましょう。万が一水濡れしてしまった場合は、すぐに電源を切り、乾燥ケースに入れるなどの応急処置が重要です。
物理的な衝撃による故障
補聴器は小さくて繊細な機器ですので、落下や強い衝撃で故障することがあります。
たとえば、補聴器を装着したまま服を脱ぐときに落としてしまったり、テーブルの上からあやまって落としてしまうなどのケースがあります。また、ポケットにいれたまま座ってしまい、体重をかけてしまうこともあります。
物理的な衝撃をさけるためには、補聴器の取り扱いに十分注意して、専用のケースに入れて保管するのがおすすめです。
耳アカによる音口詰まり
耳垢は補聴器のトラブルとして意外と多いものです。耳垢が補聴器の音の出口や内部に入り込むと、きこえに影響して、ひどい場合には音質の低下や故障の原因となります。
耳垢による故障や詰まりを防ぐには、定期的な病院の受診と補聴器のメンテナンスが重要です。耳の清掃は医療機関で行うようにしましょう。自身でおこなうと傷になったり、最悪の場合は鼓膜の損傷もありえます。
補聴器のメンテナンスは、専用ブラシや歯ブラシ、クリーニングツールなどを使って、音の出口や周辺の清掃をおこないます。万が一のトラブル回避のために、補聴器のただしいお手入れ方法についてレクチャーをうけることが大事です。
電池切れや充電不良
シグニア補聴器には電池式と充電式があります。電池式の場合、電池切れによって音が出なくなることがあります。充電式の場合は、充電不良や電池の劣化によって使用時間が短くなったり、音が途切れたりすることがあります。
電池式の場合は、定期的に電池を交換することが大切です。充電式の場合は、毎日充電を行い、充電器の接点部分を清潔に保つことが重要です。また、長期間使用していると電池の劣化が進むため、定期的なメンテナンスや電池交換が必要になることもあります。
シグニア補聴器の修理について
シグニア補聴器に故障の兆候が見られた場合、まずは購入した販売店にご相談ください。当店のような正規取扱店では、専門的な知識と経験を持ったスタッフが対応いたします。
修理の流れ
シグニア補聴器の修理は、以下のような流れで行われます。
- 故障状況の確認:まず、お客様から故障の状況をお聞きし、補聴器の状態を確認します。
- 簡単な調整や清掃:軽微な問題であれば、その場で調整や清掃を行い、改善することもあります。
- メーカーへの修理依頼:店頭で対応できない場合は、シグニア社に修理を依頼します。
- 修理見積もりの提示:メーカーから修理見積もりが届いたら、お客様にご連絡し、修理の可否を確認します。
- 修理の実施:お客様の承諾を得た後、修理を行います。
- 修理完了後の確認:修理が完了したら、動作確認を行い、お客様にお渡しします。
修理にかかる期間
修理にかかる期間は、故障の程度や修理内容によって異なります。軽微な調整であれば、その場で対応できることもあります。メーカーでの修理が必要な場合は、通常1〜2週間程度かかることが多いです。
急ぎの場合は、お申し出いただければ可能な限り対応させていただきます。また、修理期間中の代替器の貸し出しも行っていますので、ご相談ください。
修理費用について
シグニア補聴器の修理費用は、故障の内容や購入からの経過期間によって異なります。保証期間内であれば、自然故障の場合は無償で修理が可能です。
保証期間外の場合や、お客様の過失による故障の場合は有償修理となります。たとえば、音響にかかわる機器の修理費用であれば以下の通りです。
- 購入後4年目まで:24,000円
- 購入後5年目以降:40,000円
修理費用に関してですが、補聴器の修理する部分によって費用は変わってきます。見積もり金額をご確認いただき、ご了承いただいた上で修理を進めさせていただきます。
シグニア補聴器の調整について
シグニア補聴器は、個々のお客様の聴力や生活環境にあわせてこまかく調整することができます。適切な調整をおこなうことで、より快適に補聴器を使用することができます。
調整が必要なケース
以下のような場合は、補聴器の調整が必要かもしれません。
- はじめて補聴器を使用する場合
- 聴力に変化があった場合
- 生活環境や仕事環境が変わった場合
- 音が聞こえにくい、または大きすぎると感じる場合
- ハウリング(ピーという音)が発生する場合
これらの症状がある場合は、遠慮なくご相談ください。認定補聴器技能者が丁寧に対応させていただきます。
調整の内容
シグニア補聴器の調整には、以下のようなものがあります。
- 音量の調整:全体的な音の大きさを調整します。
- 周波数別の音量調整:特定の周波数帯の音量を調整します。
- ノイズリダクション:周囲の雑音を軽減します。
- ハウリング抑制:ハウリングを防止する設定をおこないます。
- プログラム設定:異なる環境に合わせたプログラムを設定します。
これらの調整は専用のソフトウェアを使用して、お客様の聴力測定の結果や、実際の使用感をもとに、最適な設定になるよう調整をおこないます。
調整の頻度
補聴器の調整は、定期的に行うことをおすすめします。一般的には、問題がなければ無理に調整をする必要はありません。聴力の変化や使用感に応じて、より頻繁に調整を行うこともあります。違和感や不具合を感じた場合は、すぐにご相談ください。
シグニア補聴器のメンテナンス方法
シグニア補聴器を長く快適に使用するためには、日々のメンテナンスが重要です。ここでは、ご自宅でできるメンテナンス方法をご紹介します。
日常的なお手入れ
毎日のお手入れは補聴器の性能を維持し、故障を予防するために非常に重要です。以下の手順で行ってください。
- 使用後は柔らかい布で補聴器全体を軽く拭きます。
- 耳あか除去ブラシで音の出口や吸気口を掃除します。
- 乾燥機や乾燥ケースに入れて一晩乾燥させます。
とくに夏場など汗をかきやすい季節や、雨の日は丁寧なお手入れが必要です。水分は補聴器の大敵ですので、十分に注意しましょう。
定期的なメンテナンス
月に1回程度、以下のようなメンテナンスをおこなうことをおすすめします。
- 電池端子の清掃:綿棒でやさしくふきます。
- マイクの清掃:専用のブラシで丁寧に清掃します。
これらの作業はなれないと難しい場合もありますので、不安な方は当店にお持ちいただければ、メンテナンスの対応可能です。
メンテナンスの注意点
メンテナンスを行う際は、以下の点に注意してください。
- 水や洗剤をかけないでください。
- 強い力でこすったり、とがったものを使用したりしないでください。
- 分解は絶対に行わないでください。
適切なメンテナンスを行うことで、補聴器をキレイに使うことができ、最適な状態を維持しながら使用することができます。
シグニア補聴器の寿命について
シグニア補聴器は高品質な製品ですが、電子機器である以上、いつかは寿命をむかえます。ここでは、補聴器の寿命や買い替えのタイミングについてお話しします。
補聴器の平均的な寿命
一般的に、補聴器の寿命は5年程度と言われています。ただし、これはあくまで平均的な目安であり、使用状況や管理状態によって大きく異なります。多くの方は5年~7年の間で新しい補聴器に買い替えられます。
適切なメンテナンスを行い、定期的に調整を受けることで、より長く使用することができます。一方で、過酷な環境で使用したり、お手入れをしなければ、補聴器の劣化が早まる可能性があります。
買い替えを検討するタイミング
以下のような状況になった場合は、買い替えを検討するタイミングかもしれません
- 購入から5年以上経過している
- 修理費用が高額になってきた
- 新しい機能や性能に魅力を感じる
- 聴力の変化に現在の補聴器で対応できない
- 使用感や音質に不満を感じるようになった
買い替えを検討する際は、現在の聴力状態や生活環境、最新の補聴器技術などを総合的に考慮する必要があります。当店では、お客様の状況に合わせて最適なアドバイスをさせていただきます。
新しい補聴器の選び方
新しい補聴器を選ぶ際は、以下の点を考慮しましょう。
- 聴力測定の結果
- 生活環境や使用目的
- 予算
- デザインや操作性の好み
- 最新の機能(例:スマートフォン連携、AI機能など)
シグニア補聴器は常に最新の技術を取り入れており、音質や快適性が向上しています。例えば、最新モデルでは、より自然な音質を実現する技術が導入されています。新しい補聴器を選ぶ際は、これらの最新技術も考慮に入れると良いでしょう。
シグニア補聴器のトラブルシューティング
シグニア補聴器を使用していると、ときどき小さなトラブルに遭遇することがあります。ここでは、よくあるトラブルとその対処法をご紹介します。
音が出ない場合
音が出ない場合は、まず以下の点を確認してください。
- 電源が入っているか
- 電池が正しく挿入されているか、または充電されているか
- 音量が適切に設定されているか
- イヤモールドや音の出口が耳垢でつまっていないか
これらを確認しても改善しない場合は、補聴器の故障の可能性があります。その場合は、当店にご相談ください。
ハウリング(ピーという音)が発生する場合
ハウリングは、補聴器から出た音が再びマイクに入ることで発生します。以下の対処法を試してみてください。
- 補聴器が耳にしっかりと装着されているか確認する
- イヤモールドのサイズが合っているか確認する
- 音量を少し下げてみる
- 耳垢が溜まっていないか確認し、必要に応じて耳鼻科で除去する
これらの対処法で改善しない場合は、補聴器の調整が必要かもしれません。当店にお越しいただければ、専門のスタッフが対応いたします。
音質が悪い場合
音質が悪いと感じる場合は、以下の点を確認してみてください。
- 補聴器の音の出口や吸気口が汚れていないか
- 電池の残量が十分にあるか
- 使用環境に合わせたプログラムが選択されているか
また、聴力の変化によって音質が変わって感じることもあります。定期的な聴力検査と補聴器の調整をおすすめします。
シグニア補聴器の最新技術
シグニア補聴器は常に最新の技術を取り入れ、より快適なきこえを実現しています。ここでは、シグニア補聴器の最新技術をいくつかご紹介します。
OVP 2.0(Own Voice Processing)
OVPは、自分の声を自然に聞こえるようにする技術です。多くの補聴器使用者が「自分の声が不自然に聞こえる」と感じる問題を解決します。OVPにより、より自然な会話体験が可能になります。※耳あな型補聴器は非対応
ロックオン機能
会話の聞きとりがむずかしい環境で効果を発揮するのがこの機能です。複数人での会話でも聞きたい声をとらえて、正確に処理して聞きとりをおぎなってくれます。ロックオン機能には、ワードロックオンとスピーチロックオンの2つの機能があり、従来の補聴器よりも騒音下で25%聞きとり向上とのデータがシグニアで公表されています。
Bluetooth接続
最新のシグニア補聴器は、スマートフォンやテレビなどとBluetooth接続が可能です。電話の音声を直接補聴器で聞いたり、テレビの音声をストリーミングしたりすることができます。
充電式モデル
多くのシグニア補聴器で充電式モデルが選択できるようになりました。電池交換の手間がなく、一回の充電で一日中使用できます。
大阪補聴器専門店リスニングラボのサービス
当店リスニングラボでは、シグニア補聴器の販売だけでなく、以下のようなサービスを提供しています。
聴力測定
最新の聴力測定機器を使用して、正確に測定をおこないます。聴力の結果をもとに、適した補聴器を選択することが可能です。
試聴・レンタルサービス
実際に補聴器を装着して、日常生活での使用感を体験していただけます。これにより、ご自身に最適な補聴器を選ぶことができます。補聴器を生活の中で試せるレンタルは特に利用するべきサービスです。
アフターケア
補聴器購入後も、定期的な調整やメンテナンス、聴力測定などのアフターケアを提供しています。長期にわたって快適に補聴器をお使いいただけるよう、サポートいたします。
出張サービス
ご来店がむずかしい方のために、ご自宅や施設への出張サービスもおこなっています。聴力測定や補聴器の調整、メンテナンスなどを出張で対応いたします。
まとめ
シグニア補聴器は高品質で信頼性の高い製品ですが、適切なケアと管理が重要です。日々のメンテナンスや定期的な調整をおこなうことで、長期間快適にお使いいただけます。
故障や不具合が発生した場合は、はやめに補聴器専門店にご相談ください。当店では、お客様一人ひとりに合わせた丁寧な対応を心がけています。
終わりに
補聴器は単なる機器ではなく、よりゆたかな生活を送るためのパートナーです。シグニア補聴器を通じて、お客様の聴こえの悩みを解決し、より快適な日常生活をサポートできることを願っています。
ご不明な点やご相談がありましたら、いつでもお気軽に大阪補聴器専門店リスニングラボにお問い合わせください。私たちスタッフ一同、心よりお待ちしております。