こんにちは!大阪の認定補聴器専門店リスニングラボのスガイです。今日は、クロス補聴器の違和感を解消する実践的なテクニックをご紹介します。
多くのお客様から「クロス補聴器をつけたけど、なんか違和感がある」「使いこなせない」というお声をいただきました。でも大丈夫です!適切な調整と少しのコツで、その違和感は必ず解消できるんです。
クロス補聴器は片耳難聴の方にとって革新的な解決策ですが、使いこなすまでには少しコツがいります。このブログでは、お客様サポートで培った知識を元に、クロス補聴器の違和感を解消する5つの実践テクニックを詳しくご紹介します。

だいきちくん、クロス補聴器が気になるんだけど、しくみがよくわからなくて😰 すぐに使えるかも心配で…失敗したらどうしよう💦

コマちゃん、クロス補聴器は片耳難聴用の特殊な補聴器だよ✨ 聞こえない耳の音を良い耳に転送する仕組みなんだ。はじめは慣れにくいこともあるけど、正しく使用すれば大丈夫だよ!💡

そうなんだ…でも本当にうまく使いこなせるかな😟 違和感があったらどうしよう。騒がしい場所での会話が聞きやすくなるのかな?

心配しないで!クロス補聴器は試用期間もあるから安心してね✨ 専門の補聴器店では慣れるまでのサポートもしっかりしているよ。自分に合う補聴器が見つかるように、まずは補聴器店に相談してみよう!😊

クロス補聴器の基本と仕組み

クロス補聴器(CROS)は片耳が高度・重度難聴の方のために開発された特殊な補聴システムです。
クロス補聴器の仕組み
クロス補聴器の仕組みはシンプルながら画期的です。聞こえない耳側にマイクを装着し、そのマイクで拾った音を聞こえる耳側の補聴器に送信します。これにより、聞こえない側からの音も聞くことができるようになります。
たとえば、右耳が聞こえず左耳が正常な場合、右耳側にマイク付きの送信機を装着し、左耳に受信機能付きの補聴器を装着します。これで右側から来る音も左耳で聞こえるようになるんです。
クロス補聴器が必要な人
クロス補聴器が特に効果的なのは、以下のような方です。
- 一側性難聴(片耳難聴)の方
- 片方の耳が高度・重度難聴で、もう片方が正常または比較的良好な聴力の方
- 先天性の片耳難聴の方
- 後天的に片耳の聴力を失った方(おたふくかぜなどが原因の場合も)
クロス補聴器使用時の違和感と問題点
クロス補聴器は素晴らしい技術ですが、はじめて使用する方はさまざまな違和感を感じることがあります。これは正常なことで、多くの方が経験する過程です。よくある問題点を見ていきましょう。
自分の声の違和感
クロス補聴器を調整する上で最も問題になりやすいのが、自分の声の聞こえ方です。マイクを通した機械的な音声に感じられ、電話の音声のような違和感を覚えることがあるんです。
音が聞こえにくい
位置がただしくない場合や、耳せんが汚れている場合に発生する問題です。また、補聴器の調整が適切でない場合も、音が十分に聞こえない原因になります。
耳の痛みや不快感
クロス補聴器を使用していて、耳の中が痛くなったり、耳のつけ根が痛くなったりすることがあります。これは形状や装着方法に問題がある可能性があります。
音の方向感
健常側の耳で両方向からの音を処理するため、はじめは音の方向感に混乱が生じることがあります。これは脳が新しい聞こえ方に適応するまでの過程です。
違和感解消!5つの実践テクニック

それでは、クロス補聴器の違和感を解消するための5つの実践テクニックをご紹介します。日々のちょっとした工夫で、クロス補聴器はぐんと使いやすくなりますよ!
テクニック1:適切な位置調整と清潔な保持
クロス補聴器の効果を最大限に発揮させるためには、正しい位置に装着することが非常に重要です。
ポイント:
- 補聴器と耳せんは常に清潔にたもちましょう
- 耳の形にあわせて位置を微調整してください
- 装着時は鏡を見ながら正確な位置に装着することをおすすめします
実践方法:
まず、補聴器を装着する前に耳のまわりをきれいにしましょう。次に、耳せんを定期的に清掃します。専用のクリーニングキットを使うと便利ですよ。位置調整は、まず大まかに装着してから微調整するのがコツです。
「お客様の中には、毎日の清掃を習慣にしている方が多いんですよ。5分でできる簡単なケアですが、聞こえの質を大きく左右します。」
テクニック2:音量と音質の最適化
クロス補聴器の音量と音質は、個人の聴力状態に合わせてこまかく調整する必要があります。
ポイント:
- なるべく聞こえを改善できる部分まで調整することが重要
- 慣れてきたら徐々に音量を最適なレベルまで上げていく
実践方法:
まずは低めの音量設定からスタートし、徐々に快適なレベルまで上げていきましょう。自分の声が気になる場合は、補聴器専門店で高音域の調整をお願いしてください。また、環境に応じた複数のプログラム設定も便利です。
最初はあまり大きすぎない音量から始めて、4日ほどでその音量になれてきたら、少しずつ音量を上げていくのがポイントですね。急いで100%にすると不快に感じることが多いんです。
テクニック3:オープンフィッティングの活用
オープンフィッティングは、耳の穴を完全にふさがずに通気性を確保する調整方法です。
ポイント:
- 通気用の穴が開いた耳せんを使うことで音の反響を軽減できる
- こもり感の改善に効果的
- 自分の声の違和感を軽減できる
実践方法:
耳かけ型のクロス補聴器を使用している場合、通気性の良いオープン耳栓を使うことで、自分の声のこもり感や閉塞感をかなり軽減できます。ただし、これは軽度難聴や高音域の聞こえが悪い方に特に効果的な方法です。全ての方に有効とは限りませんので、専門家に相談することをおすすめします。
オープンフィッティングは、まるで補聴器をつけていないような自然な装着感がえられるんですよ。とくにはじめての方には、この方法をよく提案しています。
テクニック4:定期的な使用と慣れの期間の確保
補聴器の効果を実感するためには、継続的な使用と適応期間の確保が不可欠です。
ポイント:
- 補聴器の音に慣れるまでには個人差がある
- 毎日少しずつ使用時間をのばしていく
- 静かな環境からはじめて、徐々に複雑な音環境に挑戦する
実践方法:
最初は静かな自宅で1〜2時間から始め、徐々に使用時間と場所を広げていきましょう。テレビを見るときや家族との会話など、比較的易しい場面から慣らしていくのがコツです。
補聴器は眼鏡と違って、すぐに効果が実感できるものではありません。脳のリハビリと思って、じっくり取り組むことが大切です。
テクニック5:耳せんのサイズや形状の調整
耳の痛みを解消するためには、耳せんの適切なサイズと形状の選択が重要です。
ポイント:
- 耳せんのサイズを変えてみる
- 縦の部分の長さを調整する
- 耳の形状に合わせた専用の耳せんを検討する
実践方法:
耳の痛みには主に二つの原因があります。一つは耳の奥に入れ過ぎていること、もう一つは耳の中のどこかに常に当たって擦れていることです。まずはことなるサイズや形状の耳せんを試して、最も違和感の少ないものを見つけることが大切です。また、専門店では複数のオプションを試すことができるので、遠慮なく相談してください。
お客様一人ひとり耳の形は違いますから、『これが正解』というものはないんです。
クロス補聴器の選び方と適応について
クロス補聴器を選ぶ際には、重要なポイントがあります。より快適な使用体験のために、以下の点を考慮してください。
クロス補聴器適応の見極め
クロス補聴器は、全ての難聴の方に適しているわけではありません。
- 一側性難聴(片耳難聴)の方
- 片耳が聴力を完全に失っているか、高度難聴である方
- もう片方の耳が正常か比較的良好な聴力を保っている方
- 従来の補聴器では十分な効果が得られなかった方
聴力によって適応する補聴器の種類は変わります。適切な選択のためにも、まずは専門的な聴力検査をうけることをおすすめします。
クロス補聴器と両耳補聴器の違いと使い分け

クロス補聴器と両耳補聴器は、それぞれことなる難聴パターンに適しています。両者の特徴を理解し、自分に最適な選択をしましょう。
両耳補聴器の特徴とメリット
両耳補聴器は、左右両方の耳に補聴器を装着するシステムで、両耳とも難聴がある場合に使用されます。
- 音の方向感がわかりやすくなる
- 騒音下でも聞き取りやすい
- 言葉の聞きとりが改善される
- 疲れにくい
両耳で聞くことは、私たちの脳が本来想定している自然な聞こえ方なんです。両耳からバランスよく音を拾うことで、脳は音の情報を最も効率的に処理できるんですよ。
クロス補聴器が適している状況
一方、クロス補聴器が特に効果を発揮するのは、
- 片耳が高度・重度難聴で、もう片方の耳が正常または比較的良好
- 従来の補聴器では効果が不十分だった片耳難聴の方
- 全体的な聞こえの改善を優先したい方
聴力の左右差と選択の目安
聴力に大きな左右差がない場合は、基本的に両耳補聴器が推奨されます。一方で、次のような場合はクロス補聴器の検討が望ましいでしょう。
- 片耳の聴力がほとんど回復見込みのない状態
- 健常側の耳が正常または軽度難聴である
- 片耳難聴によって日常生活に支障がある
左右の聴力差が大きい場合、通常の両耳補聴器では音のバランスをとるのが難しくなります。そんな時にクロス補聴器の真価が発揮されるんです。
まとめ:快適なクロス補聴器使用のために
クロス補聴器は、片耳難聴の方の生活を大きく改善する可能性を持つ素晴らしい技術です。しかし、その効果を最大限に発揮するためには、適切な選択と調整、そして使いこなすためのコツが必要です。
5つのテクニックの振り返り
- 適切な位置調整と清潔な保持:正しい位置に装着し、常に清潔に保つことで音質を維持
- 音量と音質の最適化:個人の聴力に合わせた細かな調整と段階的な音量アップ
- オープンフィッティングの活用:通気性を確保することでこもり感を軽減
- 定期的な使用と慣れの期間の確保:徐々に使用時間をのばしてみる
- 耳せんのサイズや形状の調整:痛みや違和感を軽減するための適切な選択
これらのテクニックを駆使して、クロス補聴器との快適な関係を構築していただければと思います。最初は違和感を感じても、少しずつ調整をかさねることで、必ず快適に使用できるようになりますよ。
補聴器専門店からのアドバイス
最後に、補聴器専門店スタッフとして、いくつかのアドバイスをさせていただきます。
- 専門家に相談する:自己判断ではなく、必ず耳鼻科医師や認定補聴器技能者に相談しましょう
- 定期的なフォローアップ:装着後も定期的な調整やメンテナンスが重要です
- 適応期間を焦らない:新しい聞こえ方に慣れるまで、根気強く使用を続けましょう
- 具体的な聞こえの状況を伝える:「聞こえない」だけでなく、どんな状況でどのように聞こえにくいのかを詳細に伝えることが調整の鍵です
リスニングラボでは、お客様一人ひとりに寄りそったサポートを心がけています。クロス補聴器の違和感でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。きっとお力になれると思います。
クロス補聴器で新しい聞こえの世界を体験してください。適切な調整と少しの工夫で、片耳難聴による制約から解放され、よりゆたかなコミュニケーションが可能になります。みなさんの快適な聞こえをサポートできることを、私たちは心から願っています。