こんにちは!大阪の補聴器専門店リスニングラボのスガイです。今日は片耳難聴でお悩みの皆さんに、オーティコンのクロス補聴器について詳しくご紹介したいと思います。
片耳難聴って日常生活で思わぬ困難に直面することがありますよね。たとえば、聞こえにくい側からの声かけに気づかなかったり、特にレストランなどのさわがしい場所での会話についていけなかったり。そんな悩みを解決してくれるのが、クロス補聴器なんです。
オーティコンのクロス補聴器は、最新技術を駆使して、より自然な聞こえを実現しています。令和7年の最新情報も含めて、その仕組みや特徴について、わかりやすくお話ししていきますね。
大阪の補聴器専門店リスニングラボ心斎橋店は、オーティコン補聴器取扱店です。オーティコン補聴器の販売・修理・調整・試聴・レンタルをおこなっています。【オーティコン補聴器】のご相談は、お気軽に認定補聴器技能者スタッフまでお問い合わせください。

クロス補聴器とは?基本的な仕組み

まずは、クロス補聴器の基本的な仕組みについてお話ししましょう。クロス補聴器は、片耳難聴の方のために設計された補聴システムです。
クロス(CROS)という名前は、「Contralateral Routing of Signal」の略で、「信号の対側経路」という意味があります。クロス補聴器のしくみを簡単に言うと、聞こえにくい耳側の音を聞こえる耳で聞かせてくれます。
クロス補聴システムの基本的な仕組み
- 聞こえにくい耳側に装着した送信機(クロス補聴器)が音を集める
- その音を聞こえる耳側に着けた補聴器に送信します
このしくみによって、聞こえにくい側からの音も聞こえるようになり、周囲の音情報を聞こえやすくしてくれます。
バイクロスフィッティング
聞こえる側の耳にも軽度~高度の難聴がある場合は、バイクロスという使い方もあります。これは、聞こえる側の耳にも補聴機能がついた仕組みです。
バイクロスフィッティングにより、両耳の聞こえを補うことができるので、両方の耳に問題がある場合でも適切な聞こえをサポートすることが可能です。
オーティコンのクロス補聴器の特徴
ここからはオーティコンのクロス補聴器の特徴についてお話ししていきますね。オーティコンは、補聴器業界でも高い技術を持つメーカーの一つで、その技術力はクロス補聴器にもいかされています。
デュアルストリーミング技術
もう一つの大きな特徴が、デュアルストリーミング技術です。オーティコンCROSは、会話を続けながら同時にテレビを見たり、音楽を聞いたりといった外部音源をより聞こえる側の耳に直接届けるデュアルストリーミングを可能にした初めてのCROS送信機です。
具体的には、NFMI(近接場磁気誘導)技術により、同時にBluetooth省エネルギー(2.4GHz)技術を介してテレビを見たり音楽を聞いたりすることができます。
この「TwinLink機能」は、2つのワイヤレス技術を使って外部音声との接続をしながら、聞こえない側の音をより聞こえる側に届ける業界初のソリューションなんです。
研究で実証された効果
オーティコン CROSのデュアルストリーミングの効果に関する研究の結果、聞こえない側の耳からより聞こえが良い耳への音声を送信中における音声の認識が平均で50%改善されました。(オーティコンメーカー調べ)
研究の被験者は、オーティコン CROS送信器のNFMI送信をオンとオフにした状態で、コネクトクリップを通じて届くニュース音源に耳を傾けました。同時に被験者は、聞こえが悪い耳側にあるスピーカーから2音節の単語が聞こえるたびにボタンを押すというタスクを行いました。これらのタスクは背景騒音がある条件のなかで行われました。
実験の結果、CROS送信機がオンの場合、被験者はうるさい環境で話された単語を50%多く認識しました。これは、オーティコンのクロス補聴器がいかに効果的かをしめす結果と言えるでしょう。(Callaway & Aaby Gade 2019, Oticon whitepaper)
オーティコンのクロス補聴器がもたらす生活の変化
オーティコンのクロス補聴器を使うことで、生活がどう変わるのか具体的にイメージしてみましょう。
きこえない方向からの音が聞こえる
オーティコンのクロス補聴器を使うと、友人たちや家族との会話を積極的に楽しむことができます。
難聴耳側の音を聞きとることができるため、みんなが集まる場面でどこに座るべきか、席の位置取りについて悩む必要もなくなります。これは、社交的な場面での大きな安心感につながりますね。
会話の質の向上
片耳難聴の方は、さわがしい場所での会話に苦労することが多いですよね。オーティコンのクロス補聴器を使えば、聞こえにくさも軽減します。補聴器が周囲の音とノイズのバランスを調整してくれるので、より自然に、そして明瞭に会話を聞きとれるようになります。
レストランでの食事でも隣の席の人の声が気になって目の前の人の話が聞き取りにくかったかもしれません。しかし、クロス補聴器を使えば、目の前の人の声をより聞きとりやすくしてくれるんです。
日常生活の利便性向上
デュアルストリーミング技術により、テレビやスマートフォンの音楽を聴きながら、家族や友人との会話も同時に楽しめるようになります。
テレビを見ながら家族と会話したり、スマートフォンの音楽を聴きながら友人と話したりすることができます。これまでは「どちらか一方」だったものが「両方同時に」できるようになるんです。
オーティコンのクロス補聴器の種類と互換性

オーティコンのクロス補聴器は、多くの補聴器と組み合わせて使うことができます。これは、他のメーカーと比べても特徴的なポイントです。
対応する補聴器シリーズ
オーティコンのクロス補聴器は、以下のシリーズと組み合わせて使うことができます。
- オープンS
- エクシード
- オープンプレイとエクシードプレイ
- ルビー
- モア
- インテント
- ジルコン
このように、他メーカーでは互換性があるのは決められた補聴器のみですが、あわせて使う補聴器側の価格帯や性能の選択肢が多いことも、オーティコンのクロス補聴器の特徴の一つです。
クロス補聴器の選び方
オーティコンのクロス補聴器を選ぶ際のポイントについてお話ししますね。
聴力測定をうける
まずは聴力測定です。お近くの耳鼻科を受診して検査を受けておくといいですね。クロス補聴器は片耳難聴の方向けですが、耳の状態によっても最適な補聴器が変わってきます。
例えば、片耳難聴でも通常の補聴器だけでもおぎなえる聴力の場合もありますし、聞こえる側の耳も軽度から中度の難聴がある場合は、バイクロスシステムという選択肢もあります。
聴力測定をうけることで、自分の聴力の状態を正確に把握して、最適な補聴器を選ぶことができます。
生活スタイルを考慮する
次に考えるべきは、自分の生活スタイルです。
たとえば、屋外やさわがしい環境下でクロス補聴器を使用する方であれば、強力な雑音抑制機能は大きなメリットになるでしょう。おもに静かな環境で過ごす方であれば、雑音制御機能はそれほど重要ではないかもしれません。
自分の日常生活を振り返り、どんな場面で聞こえに困っているか、どんな機能があれば便利かを考えてみてください。
補聴器専門店で相談する
クロス補聴器の選択や調整は、専門知識が必要です。補聴器専門店のスタッフに相談することで、あなたの聴力状態や生活スタイルに合った最適なクロス補聴器を選ぶことができます。
私たちリスニングラボでも、オーティコンのクロス補聴器についてくわしく説明し、実際にためしていただくことも可能です。お気軽にご相談ください。
オーティコンのクロス補聴器の使用方法とメンテナンス

クロス補聴器を購入したら、ただしい使い方とメンテナンス方法を知ることも大切です。ここでは、オーティコンのクロス補聴器の基本的な使い方と手入れについて紹介します。
基本的な使い方
オーティコンのクロス補聴器は、聞こえにくい耳に送信機を、聞こえる耳に受信機(補聴器)を装着します。するとクロス補聴器で拾った音声を聞こえる耳に着けた補聴器に送られるようになります。
音量調整や環境プログラムの切り替えができたり、スマートフォンアプリを使って調整することも可能です。
日常のお手入れ
クロス補聴器を長く快適に使うためには、日常的なお手入れが大切です。
- 使用後はやわらかい乾いた布でふいて、汗や湿気を取り除きましょう
- 電池式補聴器の就寝時は電池を取り出し、電池ケースを開けたまま保管することで湿気を逃がすことができます
- 入浴や水泳の際はかならず外してください
- ヘアスプレーや整髪料は、補聴器に付着すると故障の原因になるので注意しましょう
定期的に補聴器専門店で点検をうけることをおすすめします。プロによるクリーニングや調整で、つねに最適な状態をたもつことができます。
よくある質問
最後に、オーティコンのクロス補聴器についてよくいただく質問とその回答をご紹介します。
クロス補聴器は保険適用されますか?
残念ながら、クロス補聴器は保険適用外となっています。
バッテリーの持続時間はどれくらいですか?
オーティコンのクロス補聴器は、一般的な使用で約105時間ですが、Bluetooth機能の使用頻度などによって変わってきます。充電式の場合は約20時間です。(使用状況により誤差があります)
雨の日でも使えますか?
オーティコンのクロス補聴器は、生活防水仕様となっています。ただし、水中に入れたり、大量の水がかかったりすると故障の原因になりますので、十分にご注意ください。
オーティコンのクロス補聴器の保証とアフターケア
オーティコンのクロス補聴器には、購入後のサポート体制もととのっています。ここでは、保証期間やアフターケアについてご説明します。
保証期間
オーティコンの補聴器には、2年もしくは3年の保証期間が設けられています。この期間中に自然故障が発生した場合は、無償で修理をうけることができます。ただし、使用上の不注意による故障や紛失の場合は、保証対象外となることがありますので、ご注意ください。
具体的な保証内容や期間は、購入した販売店によってことなる場合がありますので、購入時に詳細を確認されることをおすすめします。
定期的なメンテナンス
クロス補聴器は精密機器ですので、定期的なメンテナンスが必要です。専門店では、専用の機械を使ったクリーニングや調整、点検をおこなっています。これにより、補聴器の性能を維持し、長く使用することができます。
定期的なメンテナンスをうけることで、小さな問題が大きな故障につながるのを防ぐことができますので、半年に一度程度は補聴器専門店での点検をうけることをおすすめします。
まとめ:オーティコンのクロス補聴器で新しい聞こえの世界へ
今回は、オーティコンのクロス補聴器の特徴や使い方、メンテナンス方法などについてご紹介しました。
クロス補聴器を選ぶ際は、聴力測定を受け、自分の生活スタイルに合った機能を持つ補聴器を選ぶことが大切です。片耳難聴でお悩みの方、クロス補聴器で新しい聞こえの世界を体験してみませんか?私たち大阪の補聴器専門店リスニングラボは、あなたの聞こえの悩みに寄り添い、最適な解決策を見つけるお手伝いをさせていただきます。
お気軽にご相談ください。あなたの聞こえの世界が広がるお手伝いをさせていただきます。