耳辞典 (さまざまな難聴の種類)

こちらのページでは感音性難聴、伝音性難聴、混合性難聴、以外の難聴について詳しく紹介しております。感音性難聴などの基礎的な難聴についてはコチラをご覧ください。

ムンプス難聴

ムンプス難聴とは、おたふく風邪によるウイルスが原因で引き起こす難聴です。1万5千人に1人の割合でおこる難聴です。日本では1年間に約100万~200万人に感染し、ムンプスによる難聴は1年間に70~140人が難聴になると言われております。ムンプスウイルスと呼ばれるウイルスは、 流行性耳下腺炎、おたふく風邪の原因ウイルスとして知られています。全身の臓器に感染しますが中でも、 唾液腺(だえきせん)、 膵臓(すいぞう)、 睾丸(こうがん)などの腺組織(せんそしき)や髄膜(ずいまく)、 耳の中の内耳などの中枢神経系には感染を生じやすい特徴があります。ムンプス難聴は、 片側に急性発症します。内耳に感染した場合は聴力はほぼ失われてしまいます。また改善しにくい特徴があります。片耳だけ難聴になることがほとんどですが、ごくまれに両耳に発症する場合もあります。突然、急性的に聞こえなくなります。高度感音難聴、もしくは聾(ろう)と言いまして全く聞こえなくなります。発症されるの年齢は15歳以下が多く、 5~9歳に多いです。片耳で発症することが多いため、 発症した子供が症状を親に訴えずに見落とされるケースがあります。
ムンプス難聴の他の症状として、 耳鳴り、 めまいがあります。めまい症状は小児では少ないですが、成人ではめまいを発症しやすいのも特徴です。聴力の改善は難しいですが、めまいは治療後、2カ月以内に治まることがあると言われておます。片耳の発症が多いですが、稀に両耳になる可能性があります。約14.5%が両耳の難聴とする報告例があります。

悪性外耳道炎

悪性の外耳道の炎症でMalignant external otitisとよばれ、腫瘍などではないのですが、外耳道の皮膚だけでなく、軟骨、骨などの軟部組織を進行性に侵す外耳道炎です。患者のほとんどが35歳以上で糖尿病の患者が多いのが特徴です。

アブミ骨筋反射

耳の中のアブミ骨は、内耳の中に急激な大きな音を入れないように、大きな音が入ってくると自動的に収縮します(アブミ骨筋反射)。 それを利用して音が聞こえてくるか(聞こえる音+約60デシベルで収縮・反射が起こります)、あるいはアブミ骨の可動性があるか(耳硬化症など)、あるいはそこへ伝達している神経(これは顔面神経の枝)が機能しているかを調べます。

外耳道炎

これは耳の外耳道に出来るいわゆる「おでき」ですが猛烈な痛みを伴います。耳垢腺や皮脂腺の細菌感染(主にブドウ球菌)感染で起こるといわれています。
症状は激烈な耳痛、ときに周囲に放散する痛みです。顎の開閉で痛みが増強したり、あるいは周辺部に熱をもったり、頭痛まで起こることがあります。リンパ節腫脹を伴うこともあり、難聴気味になることもあります。
後天性外耳道狭窄(こうてんせいがいじどうきょうさく)
原因はまず慢性外道炎ですが、軽度の外耳道炎が長く続いて外耳を刺激するとおこります。あるいは副腎皮質ステロイド入り軟膏を、医者の処方なしに勝手に長く塗布していると外耳の変形、組織変形と閉鎖がおこります。もし糖尿病などがかくされていると、外耳道炎が長い間治らない場合もあります。

サーファーズイヤー

漁師や潜水夫など職業的に潜水する人や長年ヨットやサーフィンをする人の外耳道には骨性狭窄がしばしば見られます。これは頻繁に冷水の刺激を受けるために反応しておこる外骨腫(良性)といわれています。緊急性はないけれど進行すると外耳炎を繰り返し起こしたり、狭窄が高度になると完全閉鎖(外耳道完全閉鎖)に陥ったり、外耳道の炎症に伴い膨張した皮膚や滲出液で外耳道が閉鎖されて聴力障害を自覚するようになり耳鼻科を受診する人もいます。

中耳炎

急性中耳炎は、耳管経由で感染します。高い山やトンネル内で耳が「キュウーン」と詰まった感じになったら鼻をつまみ息こらえるとおさまりますが、この時鼻から耳に通じる空気抜きの役目をする孔が耳管です。耳管は中耳と鼻の奥を通じさせ 、中耳の空気圧を一定にして鼓膜が振動しやすい状態にする働きがあります。鼓膜は外と中の圧力が同じときにもっともよく振動するので、聞こえにとって耳管は非常に重要な役割を果たしています。急性中耳炎は鼻やのどの急性炎症が中耳に及び、炎症を起こす菌が中耳の中に溜まった状態になります。

他覚性耳鳴り

耳鳴りはほとんどの場合本人にしかわからないものですが、稀に他人にも聞こえる「他覚性耳鳴り」があります。同様に他人にもわかるものとして次のものがあります。
1)血管性耳鳴り(頭部血管の狭窄などを通過する血流の雑音)
2)筋性耳鳴り(側頭骨内または周辺の筋肉の随意的もしくは不随意的収縮音)
耳管の運動を調べてみると、耳管の動きそのものと言うより、耳管を動かす筋肉とか、その他耳の周囲の筋肉などを意識的に動かすと起こる筋肉の収縮音があります。これらは耳鼻咽喉科で患者さんとドクターの耳と耳との間にオトスコープを入れると、ドクターも聞こえる耳鳴りです。

メニエル氏病

めまい、難聴、耳なりを繰り返す疾患です。特に原因不明のめまいを「メニエル」とか「メニエル症候群」と呼んでいますが俗称です。
原因は、内耳には聞こえを司る神経(蝸牛)と平衡感覚を司る神経(前庭)とがあり、この両方が一度に一過性に発作のような障害をおこします。ここに『内リンパ』という部分があり、中には内リンパ液が流れています。通常、内リンパ液はここを循環して吸収されて一定量に保たれていますが、内リンパ液が過剰にできたか、吸収障害で発作的に水腫を起こしている状態が「メニエル氏病」です。「内リンパ水腫」とも呼ばれています。この亜系が「遅発性内リンパ水腫」、あるいは、よく似たメカニズムをとるのに「前庭水管拡大症」もあるのではといわれています。

低音障害型感音難聴(メニエール病の一種)

比較的若い女性の方に多い難聴です。低音の耳鳴りや、低音だけが聞こえにくくなる難聴です。蝸牛型メニエールとも呼ばれており、メニエール病の一種ですが、メニエール病のようなめまいの症状はありません。突発性難聴によく似たような急に聴力低下をおこす場合もございます。なんとなく耳が詰まった、低音の耳鳴りがある、などの軽い症状で気づかれない方もいます。ストレスや睡眠不足が原因だと考えられておりますが、生活改善をされて身体を休ませることが大事です。軽い症状の方は自然と治ってしまうこともございます。

耳鳴り

多くの耳鼻科医は耳鳴りをなんとか治療できないかと日々試行錯誤していますが『これが絶対効く』といった治療方法はありません。麻酔薬のキシロカインを用いた血管静脈点滴方法、中耳に副腎皮質ステロイド注射注入方法などもありますが決定的でありません。
耳鳴りはほとんどの場合本人にしかわからないものですが、稀に他人にも聞こえる「他覚性耳鳴り」があります。

先天性難聴

産まれた時から聞こえない先天的な難聴です。

突発性難聴

とつぜん片耳のみ聞こえなくなる突発性難聴。ごくまれに両耳に発症する例もございます。耳鳴りやめまいなどの特徴がありストレスや疲労による原因も考えられます。

詳しくはコチラをご覧ください。

急性難聴

20代~30代の若い方に多い難聴です。また女性に多いです。上記の突発性難聴と似ている点が多いですが、突然耳が聞こえなくなってしまう難聴で原因は不明です。突発性難聴と非常に症状が似ております。

音響外傷(ロック難聴または騒音性難聴)

コンサートなどへ行って強大音を聞くことによる音響外傷による難聴。大きな音を聞きすぎて内耳神経が傷ついて発症する難聴です。ウォークマンで大きな音で音楽を聴いたり、騒音の多い所に長くいるとなります。また5年から15年という時間をかけて徐々に発症する場合もございます。

詳しくはコチラをご覧ください。

耳穴式体温計

耳穴に入れて数秒で計る体温計は確かに便利な反面、耳の中の耳あかによって温度が変化したり、あるいは外耳道の左右の湾曲の具合が違っているので、きちんと計測できない人もいるようです。それを無理に計測しようとすると外耳炎を起こすことがあります。また、耳あかが奥にある場合はあまり無理して計測しない方がよいでしょう。計測時間が短いので小児科では好評ですが、正確に0.1度まで測るなら口腔内の水銀式(婦人体温計)をおすすめします。また、脇下はちょっと低め、耳式は耳垢が多い場合は低く出る傾向にあります。